相続のために戸籍を集めていると、こんな疑問が出てきます。
- 1人なのに、なぜ戸籍が何通もあるの?
- 最新の戸籍だけではダメなの?
- 除籍や改製原戸籍って何?
- 本籍地が変わるとどうなる?
- 戸籍が多いのは普通なの?
初めて戸籍を集める方の多くが、ここで混乱します。
でも実は、戸籍が複数あるのは“異常”ではありません。
制度の仕組み上、自然なことです。
この記事では、
- なぜ戸籍が複数になるのか
- どんなタイミングで増えるのか
- 相続でなぜ全部必要になるのか
- よくある誤解
- 迷わない考え方
を、順番に整理します。
※この記事は「相続で必要な戸籍」シリーズの一部です。
相続全体の戸籍の集め方を先に整理したい方は
【相続で必要な戸籍まとめ】
から読むと理解がスムーズです。
この記事で分かること
- 戸籍が複数になる主な理由
- 結婚・転籍・改製の影響
- 除籍や改製原戸籍の位置づけ
- 相続でなぜ全部必要になるのか
- 迷わない判断フロー
- すぐ使えるチェックリスト
まず結論だけ知りたい方へ
戸籍が複数になる主な理由はこの3つです。
- 結婚(新戸籍の編製)
- 本籍地の変更(転籍)
- 戸籍制度の様式変更(改製)
戸籍は「人単位」ではなく「家族単位」で作られます。
そのため、人生の節目ごとに新しい戸籍が生まれ、結果として1人に複数の戸籍が存在します。
相続では過去の家族関係を確認するため、これらをすべてたどる必要があります。
戸籍は「人」ではなく「家族単位」

まず押さえておきたいのがここです。
戸籍は1人1つではありません。
戸籍は「夫婦と未婚の子」を基本単位として作られます。
つまり、
- 結婚
- 子どもの独立
- 転籍
などで、戸籍は動きます。
これを理解すると、「なぜ増えるのか」が見えてきます。
理由1|結婚すると戸籍が変わる
婚姻すると、多くの場合、新しい戸籍が作られます。
たとえば、
- 出生時の戸籍
- 結婚後の戸籍
というように分かれます。
離婚や再婚があれば、さらに戸籍が増えることもあります。
相続では、この“過去の婚姻歴”が重要になります。
理由2|本籍地を変更すると新戸籍ができる(転籍)
本籍地を変更することを「転籍」といいます。
転籍すると、
- 旧本籍地の戸籍は除籍になる
- 新しい本籍地に新戸籍が作られる
つまり、転籍の回数だけ戸籍が増えます。
転勤や気分転換で本籍を変更する方もいるため、意外と多いです。
理由3|戸籍の様式変更(改製)
法律改正などで戸籍の様式が変更されることがあります。
その際、
- 古い戸籍 → 改製原戸籍
- 新しい様式で再作成
となります。
この改製も、戸籍が複数になる理由のひとつです。
比較表で整理
| 増える理由 | 何が起きている? | 戸籍の状態 |
|---|---|---|
| 結婚 | 新戸籍が編製される | 新しい戸籍が追加 |
| 転籍 | 本籍地が変更される | 旧戸籍は除籍 |
| 改製 | 様式が変更される | 改製原戸籍が残る |
なぜ相続で全部必要になるのか

相続では、
- 前婚の子がいないか
- 認知した子がいないか
- 養子がいないか
を確認する必要があります。
最新の戸籍だけでは、過去の情報が確認できない場合があります。
そのため、
出生から死亡まで、戸籍をつなげて確認する
ことが必要になります。
出生から死亡までの取得方法は
【出生から死亡までの戸籍はどこで取る?】
で詳しく解説しています。
よくある誤解
1人=戸籍1つ
違います。戸籍は家族単位です。
最新の戸籍だけで足りる
相続では不足することがほとんどです。
除籍と死亡を混同する
除籍は戸籍全体の終了。死亡は個人の出来事です。
【内部リンク:死亡記載のある戸籍と除籍謄本の違い】
戸籍が多くて不安になる方へ
戸籍が5通、7通、10通と増えても、それは珍しくありません。
むしろ制度上、自然です。
「こんなにある=問題がある」
ではありません。
大切なのは、
順番にたどること
です。
判断フロー|混乱したときの整理法

- 最新の戸籍は取得済みか?
- 前本籍地の記載を確認したか?
- 転籍や婚姻歴があるか?
- 出生までつながっているか?
この順で確認すれば、抜けを防げます。
窓口での伝え方
「相続手続きで必要な、出生から死亡までの戸籍を確認したいです」
と伝えるとスムーズです。
戸籍が多いことを不安に思う必要はありません。
すぐ使えるチェックリスト
□ 本籍地の変更歴を確認
□ 婚姻歴を確認
□ 改製原戸籍の有無を確認
□ 出生まで途切れなく確認できる状態かチェック
まとめ|戸籍が複数あるのは自然なこと
戸籍が複数ある理由は、
- 結婚
- 転籍
- 改製
という制度の仕組みによるものです。
相続では、過去の家族関係を正確に確認するために、これらをたどります。
仕組みを理解すれば、戸籍の数に戸惑わなくなります。
全体像を整理したい方は
【相続で必要な戸籍まとめ】
をご覧ください。




